今までのヘアカラーからそろそろ白髪染めにシフトチェンジ。
ところがいざ白髪染めを使ってみたら、なんだかピリピリ、チクチク…これってもしかしてアレルギー!?
ちょっと待ってください。アレルギーと決めつけるのはまだ早いですよ!そのかぶれ症状、もしかすると“一次刺激性”の接触皮膚炎かもしれません。
アレルギー性とは違う一次性の接触皮膚炎、私たちが判断するのはとても難しいと思います。一次刺激性接触皮膚炎とは、一体どのような症状が起こるのでしょうか。原因で起こってしまうのか、詳しく見ていきましょう。
目次
かぶれが出たらお別れのサイン

かぶれは医学用語で皮膚炎と呼ばれ、冒頭でお話したように、白髪染めによるかぶれは【一次刺激性接触皮膚炎】と、【アレルギー性接触皮膚炎】の2種類に分かれます。
どちらのかぶれが起こったとしても、私たちの体内が使っていた白髪染めを拒絶したのなら、次回からは他の白髪染めを使った方がベターです。では、それぞれの皮膚炎の特徴を見ていきましょう。
一次刺激性接触皮膚炎
私たちの体内には、部外者から体を守る免疫システムが備わっています。そこに突然、見たこともない部外者がズカズカと入ってきたときに、システムが動いて起こってしまうかぶれ症状が“一次性接触皮膚炎”です。
一次刺激性は“急性型”と“慢性型”がある
さらに一次刺激性接触皮膚炎を細かく分けると、“急性型”と“慢性型”に分かれます。急性型は刺激がとっても強すぎて、顔を見ただけで体の免疫システムが拒否している状態です。
例えば灯油を触って数時間後に肌荒れを起こしてしまうのも、急性型の一次刺激性接触皮膚炎ですね。一方、石鹸や台所洗剤のように、使っていくうちに徐々に肌荒れを起こしていくのが慢性型の一次性接触皮膚炎です。こちらは免疫システムが弱い刺激物を見くびっていたときに起こってしまうパターンです。
アレルギー性接触皮膚炎
免疫システムはいつも厳重に部外者を警戒していますが、うっかり部外者を招いてしまう
場合もあります。しかし、その部外者が少し悪さをすると、システムはいつも以上に働いてかぶれ症状を起こします。しかもその悪さをしていた部外者は、体のいたるところに情報が伝わり、存在がばれてしまうため、二度と体内に侵入することが許されなくなってしまうのです。
症状はどっちも一緒!?
一次刺激性もアレルギー性も、かぶれの症状がすごく似ているため、素人の私たちでは判断が難しくなります。
それぞれの症状 |
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一時刺激性接触皮膚炎 |
アレルギー性接触皮膚炎 |
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ただ、一時刺激性は、ほとんどがはじめて使う白髪染めで起きますので、おニューの白髪染めでかぶれてしまった場合は、まず一次刺激性の接触皮膚炎を疑いましょう。
また、アレルギー性は症状が起きるのが一次刺激性よりも少し遅いため、すぐにかゆみや赤みが起こった場合も、一時刺激性を疑った方が良いでしょう。
※白髪染めによるかぶれ症状については、以下の記事にも掲載しています。
一次刺激性接触皮膚炎は何が原因で起きる?

白髪染めによるアレルギー性の接触皮膚炎は、アレルギー物質が体に合わないことが原因として考えられますが、一次性接触皮膚炎の場合は何が原因で起こってしまうのでしょうか。
原因その① 頭皮環境が悪い
洗浄力の強いシャンプーを毎日使い続けている、いつもヘアセットをしている人は、知らず知らずのうちに頭皮環境が悪化しているかもしれません。
頭皮環境が悪化すると、頭皮の肌バリア機能も落ちてしまい、本来であれば何ともない白髪染めでもかぶれてしまう可能性が十分に考えられます。
また、頭皮に傷や腫れがある場合もかぶれを起こしやすいため、注意が必要です。
原因その② 体調が悪い
体調も肌の状態に影響を及ぼします。特に生理中や妊娠中の女性はホルモンバランスも崩れやすいため、ちょっとした刺激物でもかぶれてしまうことがあります。少しでも体調が悪いと感じたら、白髪染めの使用は一旦諦めて、体をしっかり休ませましょう。
原因その③ 間違えた白髪染めを行っている
自分なりのテクニックで白髪染めをしている方にありがちな原因です。
白髪染めを使う際に何かヘアアイテム(シャンプーなど)を混ぜ合わせて使う、ドライヤーの熱を当てるなど、自分なりのアレンジでかぶれを起こすときもありますので、できれば説明書に従って白髪染めを行った方が良いでしょう。
※白髪染めによるかぶれの原因は、以下の記事にも掲載しています。こちらも併せてチェックしてみてくださいね。
一次刺激性接触皮膚炎を避けるためのポイント

白髪染めとの相性は1人1人違うので、確実に一次刺激性接触皮膚炎を避けるということは出来ません。でも最後に、少しでも頭皮トラブルを防ぐためのヒントを紹介していきたいと思います!
低刺激性の白髪染めを選ぶ
皮膚炎そのものをなるべく回避したいのであれば、刺激物と接触しないのが一番。
ですから、まずは刺激の少ない白髪染めを選ぶところから始めましょう。
【白髪染めに含まれる成分でなるべく避けたいもの】
パラフェニレンジアミン・パラトルレンジアミン・オルトフェニレンジアミン・メタフェニレンジアミン・パラアミノフェノール・オルトアミノフェノール・メタアミノフェノール・過硫酸アンモニウム・過酸化水素水・アルカリ剤・タール色素など
かぶれにくい白髪染めに関しては以下の記事に詳しく記載しています。選び方や商品も掲載していますので、是非今後の白髪染め探しにお役立てください。
パッチテストを行う
白髪染めを使用する前に、皮膚がかぶれないか確認するために“パッチテスト”と呼ばれる試験を行いましょう。
やり方は簡単。腕の内側(人から見えにくい箇所)に、白髪染めを塗るだけです。10円玉サイズに塗っておけば、万が一かぶれたとしても狭い範囲でおさめることが出来ます。
塗った直後と、48時間後の様子を見ることで、一時刺激性だけではなく、アレルギーが行いかどうかの判断をすることもできますよ。
白髪染めを使用したらしっかりと洗い流す
白髪染めの色持ちを気にしてか、軽く洗い流すだけの方もいるようですが、頭皮に薬剤が残ると、かぶれを引き起こす場合があります。そのため、白髪染めを行った後は、いつもよりさらに丁寧に髪を洗って薬剤を落としましょう。
乳化を行うとさらにGOOD
美容師さんが行っているテクニックで、“乳化”というものがあります。これは、頭皮に残った薬剤を落とし、発色を良くする方法です。
これは美容師さんだけではなく、みなさんも簡単に行える方法なので、是非やってみてくださいね。
まとめ
白髪染めによるかぶれの症状は予告もなしに突然あらわれます。かぶれが起きたらまず、一次刺激性かアレルギー性かをはっきりさせること。どちらなのかがわかることによって、今後の白髪染めとの付き合い方が変わってきます。
また、一次刺激性だったからといって油断していては、また再び皮膚トラブルを引き起こすことも。かぶれを起こさないためにも、頭皮や体の健康状態を見て、正しい方法で白髪染めを行っていきましょう。
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